Homare's Diary

組織人事コンサルタントの徒然日記です

スウェーバック

ボクシングの高等テクニックの一つ。スウェーバック。相手のパンチを上体を反らすことによって避けていくディフェンス技術。

 


相手のパンチを見切って、空振りを多くさせれば、相手は体力的にも精神的にも大きなダメージを負う。バランスを崩させれば、カウンターチャンスも生まれる。単なるディフェンスではないのだ。

 


ボクシングをはじめとしてスポーツの基本は、相手の間隙を突くことだから、意図的に避ける事が重要な戦略になる。とはいえ、それは勝ち負けの世界での話。日常のコミュニケーションでスウェーバックなんてやられたらたまったものではない。

 


だが、こと相手が障害を持っていたら話は別である。ASD自閉症スペクトラム障害、ATSD注意欠陥多動性障害…これらは、当人が意図せずしてコミュニケーションが噛み合わない。暖簾に腕押しで、双方が疲労し傷がつく。鬱などの二次障害を発生させる。

 


複雑なコミュニケーションを必要とされる、決まった段取りで行う仕事でない場合、彼らを活かす余地というのは限りなく小さい。このケースにおいて『置かれたところで咲きなさい』は無理なのだ。

 


そうなると、採用段階で見極めを行うことがとても重要になる。ASDの場合は、IQは高く勉強はできることもあるので、一見学歴が魅力的に見える人もいる。だが、集団の中で働く能力が致命的に欠けている。初見で違和感は感じ取れるが、部活動やアルバイト経験などを聞くことで、違和感の裏をとることが有効である。

 


育成でなんとかしようとか、そんな甘いものではない。彼らには彼らにおける特異性を活かすところがあるはずであり、自己肯定感を削り取るような環境に入れることは双方にとって不幸だと思う。