Homare's Diary

組織人事コンサルタントの徒然日記です

言葉という光

人は形のない対象に対しては、的確な言葉という光を翳すことで、初めてその対象の実態や価値を認識する。


人の理解を得て事を動かそうとしていくときに、堅牢に組み上げられた論理とともに、適切に置かれた言葉やチャート図が絶大な威力を発揮する事は、長年肌で感じている。そうなると、文筆やイラストレーションを生業にする人間ほどではなくても言葉や表現というものに対しては敏感にならざるを得ない。


近年クリエイターの方に接する機会が多い。様々なタイプのクリエイターがいるけれども、彼らの共通項は、本質を探り当て相応しい言葉を置くことができる力を持っているという点。


考えてみれば、”クリエイター”という言葉は万物の創造主である神を語源としている。旧約聖書には「初めに、ことばがあった。ことばは神とともにあった。ことばは神であった」とする一文がまず出てくる。創造的な仕事を行い世の中を動かしていく上では、「言葉」の多彩な色と力を知り使いこなせる必要があるのだろう。

 

様々な風景や心情に遭遇した時に、自分の語彙力のなさというものを痛感させられる事が多い。表現をするに適切な色である言葉を見出すことが出来ないのだ。そうした点で長けた能力を持っているのが小説家。折に付け、彼等が持つ語彙を汲み上げることをしないとね。