Homare's Diary

組織人事コンサルタントの徒然日記です

動機善なりや、私心なかりしか

Googleが導き出した優れたマネージャーの8要素。

 


習慣1 よいコーチであれ。

習慣2 部下に権限を委譲せよ。マイクロマネジメントはするな。

習慣3 部下の成功と幸せに関心を持て。

習慣4 くよくよするな。生産的で結果志向であれ。

習慣5 よいコミュニケーターであれ。そしてチームの声を聞け。

習慣6 部下のキャリアについてサポートせよ。

習慣7 明確なチームのビジョンと戦略を持て。

習慣8 チームにアドバイスができるように技術的なスキルを磨け。


僕のようないい加減なマネージャーは、上記を満たしているとは到底いえないのですが。それぞれの条件は味わい深く、普遍的な行動指針だと思うわけです。

 


中でも、僕が好きな習慣が3と6です。幸せに関心を持ちなさい…ってカトリック司祭が言っているのではなく、最先端企業のGoogleが言っているところに妙があります。しかも、分析結果から結論づけているわけです。

 


そして、部下のキャリア支援をすること。キャリアなど自己責任だなんて割り切り、無関心なことではダメだと。米国のスタイルでは、意外なポイントだったりします。

 


ただしこれらの条件は、離職の最も可能性が高い要因は、中長期の自己の成長の姿が見えないことであり、上司との人間関係にあることを考えれば、極めて理に適っているのです。


やっぱり、自分の未来、幸せを考えてくれる存在って、会社の人間関係以前に貴重ですよね。振り返ると、親や恩師ってそういう存在。何時までもずっと心に残っている。

 

でも、それができる前提は自己犠牲や奉仕の精神があるかどうかだと思うのです。自己顕示、自己保身、自己便益があっては到底できません。もっと踏み込んで言うと、外的キャリアに成功基準を置いている人は決して出来ないマネジメントだと思うのです。

 

思い浮かぶのが、稲盛和夫さんの「動機善なりや、私心なかりしか」という言葉。

 

僕が彼にとった行動、発言は、果たしてそこに適うものであったのか。彼を幸せにすることに僕は何ができるのか…そもそも、身近な人にだってそんなことが出来ていやしない。でも…

 


相手の立場を想像し、未来の笑顔をどう作れるか、それを少しでも考える努力をするしかないのですよね。