Homare's Diary

組織人事コンサルタントの徒然日記です

愛ゆえの別れ

出来の悪い子ほど可愛い・・とはよく言うもので、出来の悪い人ほど手間ひまがかかる。腹が立つこともあるけど、時間と労力をかけるほど、愛情というものも湧いてくるものです。


でも、仕事という観点では、出来の悪い子供として面倒を見続けるのも考えもの。なぜなら、仕事というのは、相手の困りごとを解決して対価を得るもの。困りごとを解決できないと、仕事として成立しません。そして、組織はその人の人生に責任を持つこともできません。いたずらに歳を重ねていくことは、その人のために決してなりません。

 

『置かれた場所で咲きなさい』これも真理です。でも、自然界をみれば土壌や気候が合っていないと、そもそも芽もでないし、根も張れないのが摂理。違う場に移してあげれば、美しい花を咲かせられる可能性もあるのに、合わない環境で花を咲かせようとするのは、エゴに過ぎなかったりする。


花が咲ける可能性があるのか、ないのか。採用では、実現したいビジョンという花や果実のイメージではなく、どれだけ硬い土でも根っこを張っていく力があるのか。入った後は、様々な機会を与えながらどれだけ芽を伸ばせたのかを評価、フィードバックすることで成長を促すことになります。


運、不運もあるので業績という目に見える芽が思うように出ない人だっています。でも、芽は見えなくても根っこが伸びていればそれでよし。根が伸びていないのに、組織全体が忙しいと一見、成果だけは出ているように見える。本人も勘違いする。これが一番問題だったりします。根が張ってないのに出た芽などすぐに枯れてしまいます。


そういう意味で、根っこをしっかり評価されずに長年過ごしてきた人は、安定した成果が出ないのは当然として、勘違いしたままにあることが多い。概して気づく力が低いのですから、厳然とした事実を本人にフィードバックしないと問題が先送りされるだけ。ただし、ネガティブ・フィードバックは、告げられる方も辛いけど、告げる方はもっとつらい。でも、ハッキリといって未練を絶たないと、ストーカーになるだけ。一刀両断して次に行かせてあげることが長い目で見たら本当の愛情なのです。


ですから、人を大事にするとか人間尊重という観点に立って、本当のことを言わずに先送りにするとか、最後通牒を告げずに定年まで真実を押し隠して雇用するなんていうのは、本当の意味での人間愛にもとづく経営ではないのだと思っています。