Homare's Diary

組織人事コンサルタントの徒然日記です

インタビューとヒアリング

インタビューとヒアリングの違い…

 

相手から情報を一方的に引き出すのがヒアリング。インタビューとは、双方のView(観点、意見)をInter(交換)すること。両者は全く性質が異なるものだが、違いを分かっている人は少ない。僕も違いを新人の時に教わって、はっとして以来心に留めている。

 

後者は、相手を観察し理解しようとする姿勢、加えて様々な物事を知っていなければ成立しない。言うなれば総合力が問われる。良いインタビュアーは、優れた問いによって相手に化学反応を起こすし、新しい解釈や情報という付加価値を相手に与えることが出来る。ヒアリングはともするとタダの『時間泥棒』になりかねない。

 

事前情報や仮説をもとに、表面的に見えている物事の裏側に隠れている背景や想いを引っ張り出していく。イメージは持つけど事前に質問は用意しない。基本は、場で見えることを手掛かりにしていく。

 

人は、自分のことを理解して欲しい、認めて欲しいという願望を潜在的に持っている。上手くその琴線に触れることが出来れば、会話のストロークは途切れることがない。

 

 

そして、貴重な話を聞けたのに相手からは喜んで、感謝されるというおまけまで付いてくる。最近は、グレード査定の面談をする機会が多いのだが、アセスメントとはいえどインタビューと本質は変わらない。コンピテンシー面接においては、その人の『ものの見方』と『行動の動機』を確かめることが大事であり、Viewの確認と言ってもいいからだ。

 

身構えていた対象者もインタビューとして臨んでいけば、最期には多くの話をしてくれるし、和やかな顔で帰っていく。もちろん、何時も上手くいくとは限らないけど。

 

人との出逢いは一期一会。なるべくインタビューの場にしたい…それが出来る人でありたい…そう思う。