Homare's Diary

組織人事コンサルタントの徒然日記です

間違えたKPI

体の露出度が多くなる夏。ダイエットにトライする・・なんて人も周りにいたりします。目標は体重4kgダウンとか。でも、これだけ体に関する科学が進んできたのに、未だに体重がKPIだなんておかしいんじゃないの・・って個人的には思っています。


本当は、フェイスやウェストラインが引き締まって筋肉質の体を手に入れることが目的のはずです。体重を落とした体が、その体であるとはとても思えないのです。ですが、体重を落とすことを目的にすると、食事を抜いたり、糖質制限、サラダだけとかそういう道に走る人って多いですよね。


刹那に体重は落ちるかもしれません。でも、間違いなく筋肉が落ちますよね。筋肉の落ちた体は、代謝も下がってちょっとカロリーを取ったらすぐに太る体になる。なにより、筋肉が落ちた体は運動性能を落としてしまう。一時期はやった、糖質制限ダイエットの成れの果ては、締まりのないリバウンドした体になっているひとって大勢います。


となると、手に入れたい体のKPIに体重を据えることが大きな間違いであることは、もはや明白なわけです。メリハリのある筋肉質の体をゴールに置くなら、体脂肪率やウェスト周りの長さの方がずっとマシです。僕の場合だと、体脂肪率10%、ウェスト29インチ、20キロを走破する際のキロ平均所要時間が目安だったりします。


同じことは企業の要員構成においても言えます。バランスシートや年齢構成的な観点だけであるべき姿を追おうとすると、頭数を減らしたり、賃金単価の高い中高年だけを狙い撃ちにしたリストラになってしまう。


本当に減らすべきは、パフォーマンスの悪い社員だけでいいはずです。年齢なんて関係ない。20代、30代でも出来の悪い人というのは、それなりの割合で存在している。結局、リストラのKPIを削減数や削減コストに置いてしまうから、優秀な人材という筋肉だけを減らす愚策になってしまう。人も組織も『理想の状態のKPI』をいい加減違うものにしたほうがいいんじゃないかなって思うのです。