Homare's Diary

組織人事コンサルタントの徒然日記です

三方よしは社員よしから

前回地震で引き返さざるを得なかった関西。地震の影響が気になった茨木のクライアント。街中では影響は見えなかったものの、オフィスの信頼性検査が終わっていないため、執務には影響が出ているそうです。

 

一方で今日は、記録的な大雨。初めて聞くアラーム音は、京都桂川増水に伴う避難勧告でした。以前の嵐山の決壊が思い起こされます。

 


3件目の打合せを京都で終え、陽が落ちた外に出たときには、強風に篠突く雨。時間も遅れ、規模も小さくなってしまいましたが、また新しくこの街でお仕事を頂けることになりました。

 


僕にとっては、額の大きさ何かよりも、好きな街に根付く会社の人から、相対の信頼を頂いて働ける仕事というのが大きな喜びだったりします。小さいけど、大きなテーマだったりしますしね。

 


ここは、京都の企業らしく近江商人三方よしがそのまま会社の理念になっていたりします。

 


売り手よし、買い手良し、世間よし、で三方。ただし、この3つは並列じゃないと思うのです。売り手(社員)→買い手(顧客)→世間(投資家、社会)。木で言えば、社員は根であり、顧客は幹。世間は、枝葉です。

 


枝葉なんて気にしたって、根っこが腐っていたら何の意味も無い。植物と同じように、根っこが豊かに張っていない木は成長しません。枝葉を張ったら倒れます。枝ぶりが立派な木だけを評価するなんて、本質的には本末転倒。

 


ですが、現実ではこの本末転倒が起こったりします。ここの場合は、米国企業が導入する人事制度を導入した結果は、エビデンスという名の説明責任を残すための書類作成に明け暮れる形になってしまい、誰もが疲弊感。社員よしの仕組みじゃないのです。人を信頼せず、証拠を判断の拠り所にするアングロサクソンのローコンテクストな関係性に基づく仕組み。

 

1000年の街で200年の歴史がある企業なんですから、変なコンプレックスなど持たず、社員よしの仕組みを考えた方が良いのですよね。