Homare's Diary

組織人事コンサルタントの徒然日記です

嘆くより行動

先日、娘と妻が部屋にこもって話をしていた。娘が泣いているのが分かる。何があったんだい?と妻に聞くと、やや怒った口調で直接聞いてみたら?という。


娘の部屋に行き話を聞いた。なんでも、1年で履修することにしていた英語クラスのプリテストを受け損ねてしまったのだという。期間は一週間、その期間以外は受けられない。今年履修できないと、来年になってしまうのだが、来年のアドバンスクラスは当然受けられない。自分が悪かったのは分かっているのだが・・ということだった。


娘は僕に似て、ルーズなところがある。試験の存在も期間も妻は理解しており、娘にリマインドをしていたよう。その忠告も聞かずに受け損ねたのだから、妻が怒るのも無理はない。とはいえ、いつになく相当にショックを受けている。よほどその授業をとりたかったのだろう。


追試の措置はないのか聞いてみる。特殊な状況で事由を提示しないと追試は認められない。学生規則を見ると、忌引や入院などで公的な証明が提示された場合以外は許可しないと書かれている。もうだめなのだ・・。


『世の中は厳しいんだ。まず、頭の中で覚えたつもりのものはあてにならない。大学生ならスケジュール帳くらいもった方がいいよね』

『泣きたいんだったらいくら泣いていてもいいけど、現実は変わらない。現実を変えたいなら可能性は全て試してみたほうがいいよね』


学生規則を見てみる。試験が受けられなかった際の救済措置。最後の一項に、こう書かれている『上記の例に該当せず、教務課の判断により認められた場合』とある。今回のケースにおいては、公的証明をもって救済を受ける事項にはどれも該当しない。


相手が聞いて、”これは止むを得ない仕方のない状況、しかも公的な証明も得ることはできない、だが特例措置を適用してあげなきゃ可愛そうだ”そういう理由を提示した上で判断を委ねてみるしかなさそうだ。この際、フィクションであることに拘っている場合じゃない。誰かを傷つけるわけではないのだから。


『お父さんが嘆願を書いてサインと捺印をした書類作るから、これを教務課に提出しなさい。しかも、この提出書類は担当者に渡しちゃダメだ。担当者は、役所と同じだから規則にない面倒な仕事は取り扱わない。教務課長、責任者に渡しなさい。見るべき人が見れば無視することはできないはず。やるべきことはやったんだから、これでダメだったら気持ちを切り替えようよ・・』ということにした。


果たして、嘆願書は教務課に受理された。嘆願内容と措置について教務課で審議してくれているらしい。提出から2週間。昨日、娘から電話があった。仕事時間中に彼女が電話をしてくるなど珍しい。


『試験を受けさせてもらえることになったよ!ありがとう!』ということだった。


親バカと思いつつも、彼女に教えたかったのは嘆く暇があったら、とにかく必死に知恵を絞って行動すること。行動をすれば、未来は変わる可能性もあるのだということ。でも、彼女にそう言い聞かせつつ、自分自身がそのことを試してみたかったのかもしれない。