Homare's Diary

組織人事コンサルタントの徒然日記です

新海さんの視点で見る新宿

新宿。どちらかといえば好きな場所ではありません。人が大勢歩いていて、無機質なビルが聳え立っていて、寒々しく怖い感じ・・


新海誠さんの映画には、新宿が多く登場してきます。「秒速5センチメートル」「言の葉の庭」「君の名は。」それぞれに新宿は登場します。なかでも僕の今のオフィスがある新宿駅周辺が多く登場してくるので、彼の映画の視点を感じながら街を歩いていると、異なる趣で街を楽しむことができます。

 

でも、なぜ新宿が多く登場するのでしょうか・・

 

彼の出身地は信州小海。新宿は、中央線あずさで長野から出てきたときの玄関口です。(茨城の人間にとっての上野みたいなもんですね)そして、自身もここで仕事をしていたこともあるのでしょう。とはいえ、彼自身も新宿の街が好きではなかったようです。自然豊かな環境で育ってきた人間においては、都心の景色は全く愛着が持てるものではない。それも、当然でしょう。

 

でも異なる視点で見てみたら、感じ方も変わり自分の住む街を好きになれるのではないか・・


彼のアニメーションにはそういう観点が入っています。いつもの視点から、ぐんと足下に降りてみる、もしくは鳥の視点で遥か空の上から眺めてみる。そうすると、全く違う光景が広がってくる。そして、美しい世界に自分たちは生きているんだということに気づく。


芸術作品というのは、当人の心の隙間を埋める・・ある種のセルフヒーリングが動機になっていることが多いのですが、新海さんにおいてもそれは当てはまるのでしょう。そして、同じように都会で働き、心の乾きとすれ違いの孤独を抱えている人に共感を呼ぶのも分かる気がするのです。

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